パチンコ店には風営法の定める管理者の選任が義務づけられています。
パチンコ店は風俗営業であるので風化適正化法の観点から業務に関しても様々な規定があります。
重要視しているのは、風営法の理念である「善良な風俗と清浄な風俗環境の保持」と「年少者の健全な育成に障害を及ぼす行為の禁止」となります
具体的な業務内容について解説していきます。
営業者に対する助言
営業者自身が管理者である場合は営業所における業務の実態を把握できるでしょうが、実際はほとんどのパチンコ店では店舗を総括する責任者として管理者を選任しています。
もちろん管理者は通常、風俗営業者に雇用されている立場であり、指導や命令を受けるわけですので営業者に意見するのは簡単ではないでしょう。
その為、風適法では管理者による営業者に対する助言を義務付けています。
法24条第3項、第4項
3,営業者は、当該営業所における業務の実施に関し、風俗営業者又はその代理人、使用人その他の従業者に対し、これらの者が法令の規定を遵守してその業務を実施するため必要な助言又は指導を行い、その他当該営業者における業務の適正な実施を確保するため必要な業務で国家委員会規則で定めるものを行うものとする。
4,風俗営業者又はその代理人は、管理者が前項に規定する業務として行う助言を尊重しなければならず、風俗営業者の使用人その他の従業者は、管理者がその業務として行う指導に従わなければならない。
風営適正化法引用
このように管理者は風営適正化法を理解して日常業務を行うと同時に問題が生じたときには営業者への適切な助言をし、改善を求めることができる関係を築いておかなければなりません。
従業者に対する指導
営業所における業務の適正な実施を図るのが管理者の役割ですが、一日中、管理者が営業所に常駐している訳にもいきません。
その為、管理者は風営適正化法に則った業務を遂行できるように従業者への指導をおこなう役目を義務付けられています。
【指導の種類】
①就業時指導
特定の従業者が業務に従事するにあたって最初に行う指導です。
②日常業務指導
従業者全員を対象とする日常業務に伴って行う指導です。
③業務適正化指導
不適正業務が起こったときに従業者に行う指導です。
また、施行規則第38条柱書き第1号において、次の項目が定められています。
(管理者の業務)
第38条
(1)営業所における業務の適正な実施を図るため必要な従業者に対する指導に関する計画を作成し、これに基づき従業者に対し実地に指導し、及びその記録を作成すること。
風適法より引用
指導の計画
上記の法令において、従業者の指導に関する計画を作成しなければならないとされています。
計画としては「就業時指導のモデルとしての計画」と「日常業務指導の年間実施計画」の2つは最低でも作成が義務付けられているのです。
構造設備の点検
構造設備の点検について
施行規則第38条第2号
(2)営業所の構造及び設備が第7条に規定する技術上の基準に適合するようにするため必要な点検の実施及びその記録の記載について管理すること。
※風適法より引用
上記のように管理者は営業所の設備が技術上の基準に適合するかの点検を実施し、その記録を記載することが義務付けられています。
構造設備の点検は、少なくとも1ヶ月に1回は行い、その際には技術上の基準一つ一つをチェックし、点検実施簿に記載する必要があります。
営業所ではイーゼルなどの設置物でも100cmを超えるものは構造物の変更と看做されるので注意が必要です。
深夜における客の迷惑行為を防止するための処置
深夜における客の迷惑行為を防止するための処置について
施行規則第38条第4号
(4)法第13条第3項の規定による処置について従業員に対する教育を行うことその他当該措置が適切になされるよう必要な措置を講ずること。
※風適法より引用
管理者の業務として、深夜における客の迷惑行為を防止するための措置に関する教育を従業員へことなうことや必要に応じて適切な措置を行うことが義務付けられています。
風適法の掲げる適切な措置とは次の事項を表します。
①営業所周辺において他人に迷惑を及ぼしてはならない旨を表示した書面を営業所の見やすい場所に掲示し、又は書面を客に交付すること。
②営業所の周辺において他人に迷惑を及ぼしてはならない旨を客に対して口頭で説明し、又は音声により知らせること。
③泥酔した客に酒類を提供しないこと。
④営業所内及び営業所の周辺を定期的に巡視し、他人に迷惑を及ぼす行為を行い、又は行うおそれのある客の有無を確認すること。
⑤④に該当する客がいる場合には、他人に迷惑を及ぼす行為を取り止め、又は行わないように求めること。
この措置を管理者自身が行うとともに従業員に対しても教育を行い、十分周知徹底させる事が必要となります。
苦情処理
苦情処理について
施行規則第38条第5号、第6号
(5)営業所における業務の実施に関する苦情の処理をおこなう。
(6)条例に定める時までの時間においてその営業を営むときは、苦情処理に関する帳簿及びその記載について管理すること。
※風適法より引用
管理者の業務の一つとして、営業所における業務実施に関する苦情の処理をおこなうことが挙げられています。
風営適正化法を遵守し、適正に営業をすれば、あまり苦情はないと考えられます。
しかし、苦情が寄せられた時には、それを適正に対処し、営業に問題があるときには、これを是正しなければなりません。
上記の施行規則に掲げられているように管理者は苦情処理に関する事柄を「苦情受理記録簿」を作成し記載しなければなりません。
年少者立ち入り時の措置
年少者立ち入り時の措置について
施行規則第38条第7号
(7)法第22条第1項第5号又は同条2項の規定に基づく都道府県の条例の規定により客として立ち入らせてはならないこととされている未成年者を営業所内で発見した場合において、当該未成年者に営業所から立ち退くべきことを勧告することその他必要な措置を講ずること。
※風適法より引用
年少者立ち入り禁止の対策として、入口の入店禁止を掲示する事は規制として挙げられていますが、管理者は18才未満の者を営業所内で発見した場合は、直ちに営業所より立ち退く旨を伝えなければなりません。
もちろん、管理者自身が全てできるわけがないので従業者にも周知徹底させる必要があります。
また、18歳未満の客に対する年齢確認は、誰が見ても明らかに18歳以上と認められる場合を除いては、通常必要です。
従って、客の年齢が18歳以上であると明らかに判断できない場合は身分証を確認するなど措置を講ずる必要があり、それらの措置が行われていないと未然の故意があったと認定されるケースが多いのです。
年齢確認をおこなうにあたっては、あらかじめ18歳未満と判断した場合は年齢確認を行う旨と、年齢が確認できない場合は退店していただくなどの但し書き等を掲示しておくと良いでしょう。
従業者名簿の備付と管理
施行規則第38条第8号では、管理者に対し法第36条に定める従業者名簿を備え付け及びその記録について管理することを義務付けられています。
従業者名簿には、常時営業所に待機しているもの(社員・アルバイトスタッフ)はもちろん、必要に応じて他から派遣されてくる者であっても営業所に係る業務に従事している者である限り記載しなければならないとされています。
ですので、派遣会社からの派遣スタッフやコーヒーワゴンなどの店売業者のスタッフ、閉店清掃業者など日常的に営業所に係る者は別法人であっても従業者名簿が必要です。
尚、景品交換所に従事する者に関しては、三店方式の概念より営業所に係る業務とは言えないと判断されます。
従業者名簿は法人で管理するのではなく、各営業所に備え付け、その記録を管理しなければなりません。
従業者名簿の記載項目
①当該営業所に係る業務に従事する者の住所及び氏名
②性別、生年月日
③採用年月日、退職年月日
④従事する業務の内容
上記の項目で特に注意しなければならないのが年齢の確認です。
年少者でないことを確認することは、同法第50条第2項で定められており、誤って年少者を採用した場合であっても「確認をすべき注意義務に違反した」として処罰の対象となるからです。
従って、従業者を採用する際には運転免許証やパスポートなど写真で本人確認できる身分証や住民票など、市町村で記載事項証明の交信力があり照会できるものでの確認が好ましいといえるでしょう。また、重要なのは「従業者名簿の備え付け」と「記載義務」です。
履歴書と住民票などの正式な身分証明書が保管してあったとしても、従業者名簿の備え付けや記載項目の記入漏れにより処罰の対象となるので必ず従業者名簿の備え付けと記載事項の確認を行ってください。
遊技機の基準点検
パチンコ店の管理者は、遊技機が風営法が定めた基準に該当してるかについて定期的に点検をし、その記録を管理しなくてはなりません。
ここでは遊技機の基準と点検の実施について解説します。
まず、風営法第20条第1項では、「風俗営業者は、その営業所に、著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして同項の国家公安委員会規則で定める基準に該当する遊技機を設置してその営業を営んではならない。」と定めています。
その他
・風俗環境保全協会への参画
・委託業務の管理
・暴力団対策への推進
などが挙げられます。
暴対法が出来る以前は、みかじめ料やショバ代、おしぼり入れろやら門松買えなどヤ○ザが絡んでくることもあったようですが、最近そういった輩はめっきり見かけなくなりました。
世の中も変わりましたね。



